北海道大学とNPO SHINRAのコラボで実現する“コミュニティーアーキオロジー(地域管理の考古学)”を探る取り組みです
斜里町ウトロは数多くの歴史遺産が残されています。これまでにも東京大学や北海道大学の学術調査や、埋蔵文化物調査において考古学的に貴重な発掘がなされているのも周知の通りです。そんな中で、2005年より北海道大学によりチャシコツ岬の遺跡群の考古学調査がつづけられ、2007年までにオホーツク文化と現代までのアイヌ文化をつなぐ貴重な発掘がなされました。
一方、Sipetru(シレトコ先住民族エコツーリズム研究会「シペル=アイヌ語で”本流”の意」)は2005年より知床を中心とした地域でアイヌ民族によるエコツアーの企画実施や、先住民族に関する調査研究を続けております。これまでになかった「アイヌ民族自らのガイドによるエコツアーの定着」を目指して、これまでに1000人以上のお客様に訪れていただき、また現在もネイチャーガイドとしてのスキルを磨くアイヌ民族ガイドが常駐し、さまざまなツアーにおいてガイドをしております。
知床は世界自然遺産に登録され、その類い稀な自然環境の素晴らしさを世界中にアピールし保全に取り組んでいるところですが、古くから連綿と続いてきた人々の暮らしや文化などについてはその陰に隠れてしまっているといわざるを得ません。先住民族が暮らしていた時代から、開拓の歴史を経て現在の知床の姿があるという現実を捉え、伝えていくためには、遺跡や今なお続くアイヌ民族の文化を地域の人々と共有し、さらにそれを来訪者などとも共有する場を創出していくことが大切だと考えています。世界遺産についての考え方も自然遺産や歴史遺産と単独で展開するのではなく、複合型へ発展させる動きも顕著となってきています。
そのような考え方のもと、この度、Sipetruと北海道大学は共同で「チャシコツプロジェクト」を立ち上げることとなりました。発掘中の現場を広く一般に公開し、さらにさまざまな調査を実際に体験することにより、考古学が明らかにする土地と人との本来の関係性を現代の私たちにもわかりやすく理解できる、「コミュニティーアーキオロジー」と言う手法を国内で初めて導入するものです。
是非多くの方のご支援を頂きたいと思っています。ご意見を頂けたら幸いです。
チャシコツプロジェクト・イベント開催期間(場所:ウトロ)
2009年9月11日〜22日
■北海道大学による学術調査(発掘等)およびフィールドスクール
チャシコツ岬遺跡の発掘調査
アメリカオクラホマ大学先住民族研究センターワトキンス教授らの講演
海外研究者と国内大学生・研究者とのセッション
■出土品の道の駅「ウトロ・シリエトク」への展示
これまでの貴重な出土品はもちろん、今まさに発掘している生の情報がリアルタイムで見られる展示
■親子発掘体験などの体験ツアーの実施
発掘の作業を実際に体験することにより、考古学や地域の歴史を肌で感じてもらいます
■“ウトロ発掘鑑定団”の実施
個人が持っている発掘物を、考古学の専門家が鑑定してくれます
